担当:まるやま
大規模修繕の予算を組む際、インターホンやポスト交換は後回しにされがちです。しかし、入居者が毎日使う設備だからこそ重要なポイントとなります。
空室率・退去率・家賃に直結する部分ですので、大規模修繕を行う際はぜひインターホン・ポストの改修工事も検討してみてください。
今回はインターホン・ポストの改修工事を行うメリットを解説いたします。
入居者が毎日触れ、その利便性を直接実感するのは、実はインターホンやポストといった「設備」の部分です。
外壁が綺麗に塗り直されても、エントランスに入ってインターホンが黄ばんでいたり、ポストのサビや汚れが見えてしまうと、内見者は「清潔感がない」「設備が古いし、他にも不具合がありそう」という印象を持ってしまいます。
特に築20年を超えた物件では、設備の故障や不具合が目立ち始めるため、これらを大規模修繕とセットで行うことは経営的な面から見ても非常に重要です。
| 外壁だけ修繕した場合の内見者の印象 | 外壁修繕+設備更新を同時に行った場合 |
|---|---|
| ・外観は綺麗だが、エントランスに入ると設備の古さが目立つ ・インターホンが黄ばみ、音声が不明瞭 ・ポストが錆びていてチラシが溢れている ・「外見だけ」という点が、家賃交渉の口実にされやすい |
・エントランスも含め「全体的に新しい」印象 ・カラーモニター付インターホンで内見時から防犯性の高さを体感 ・宅配ボックス設置で、暮らしやすさや利便性をアピール ・生活環境の向上により、家賃維持がしやすくなる |
同時施工の最大のメリットは、管理コストと入居者負担を削減できる点です。
大規模修繕では、工事説明会・立ち入り許可の申請・工事期間中の案内など、入居者とのコミュニケーションが欠かせません。
インターホン交換を大規模修繕と同時に行うことで、室内作業が必要な場合でも入居者への説明・日程調整・立ち入り許可の取得をすべて一度に集約できます。
オーナー様・施工業者の負担が減るのはもちろんのこと、入居者のストレス軽減にもつながります。
インターホンの交換には、配線のチェックや引き直しが伴う場合があります。
大規模修繕の際、壁面・天井の点検口を開けるタイミングで配線作業を行えば、配線ルートの確認・変更も同時に対応でき、綺麗に仕上げることが可能です。
また、配線作業の為だけに足場や養生を再度設置する必要もありません。
古い物件の多くは「音声のみ」のインターホンです。カラーモニター付インターホンに交換することで、入居者の満足度と物件評価に直結します。
カラーモニター付とは、訪問者の顔をカラー映像で確認できる機能のことです。昼夜問わず鮮明な映像で訪問者を識別します。
女性の一人暮らしやファミリー層にとって、訪問者の顔が確認できない音声のみのインターホンは防犯上の不安要素です。
最新のインターホンへ交換することは、物件のセキュリティレベルを一段階引き上げ、内見時の強力なアピールポイントになります。
不在時の訪問者を動画で録画し、帰宅後に確認できる機能です。
今や「あって当たり前」の設備になりつつあり、エントランスのボタンを押す前後の映像が記録されるプレーバック機能を持つ機種もあります。
また、録画機能付きモデルであれば、空き巣が「インターホンを鳴らして留守確認をする」という行動を抑止する効果も期待できます。
自動火災報知設備と連携し、火災発生時に全戸のインターホンから一斉放送できる機能も存在します。
中には廊下にいても確認できるよう、住戸ドア前のインターホンからもアナウンスされる機種もあり、防災対策としても大きな役割を果たします。
ポストを新しくする際は、宅配ボックスの併設を検討してみるといいでしょう。
ECサイト・ネットショッピングが当たり前となった現在、宅配ボックスは「入居者が欲しい設備」です。
日中働く会社員や共働き世帯を中心に需要が高く、単身者・ファミリー層問わず、多くの方に喜ばれるアピールポイントとなります。
宅配業者と非接触で荷物を受け取れることで、セキュリティ面での安心感につながります。
特に、女性入居者や小さなお子様がいる子育て世帯への訴求力が高まり、「安心して暮らせる住まい」という印象を与えることが可能です。
古くなったポストはチラシが溢れていたり、ダイヤル錠の不具合やサビなど、物件に「手入れされていない」「乱雑さ」といった印象を与えてしまいます。
最新の大型郵便・メール便対応のポストへの交換することで、エントランス全体が清潔感のあるスマートな印象になり、内見者からの第一印象も改善できます。
外観の美しさと設備の性能が同期することで新築同様の住み心地を演出でき、家賃の下落を食い止めたり入居率向上など、賃貸経営の収益に貢献します。
【退去率の低下】
設備を更新することで、老朽化した設備が退去理由になるケースを減らすことが可能です。退去が発生すると原状回復の費用として数十万円のコストが必要になる可能性もあります。
【空室期間の短縮】
設備が充実していると、物件を紹介する不動産会社の意欲も高まり、内見率・成約率の向上につながります。空室期間の短縮は賃貸経営の重要なポイントです。
【家賃維持・アップ】
設備がアップデートされていると家賃値下げ交渉の口実を与えにくくなります。場合によっては、最新の設備を取り入れることで家賃アップの効果も期待できます。
【長期入居促進】
入居者が「住み心地が良い」と感じていれば、長期的に住み続けてもらえる可能性が高くなり、安定した収益につながります。
インターホンやポストは、設置から15~20年程で交換するのが望ましいです。大規模修繕の周期は12~15年ですので、コスト面や入居者の生活への影響などを考慮すると、外壁塗装や防水工事と同時に設備の更新も行うのが得策です。
モニター付インターホンや宅配ボックスは、老若男女問わず喜ばれる設備と言えます。これらを取り入れることによって入居率向上や退去抑制など、経営面においてもメリットが得られるでしょう。
ビルドアートでは、オーナー様・入居者様のご要望に応じたプランをご提案いたします。入居者が毎日使用する設備にも目を向けることが、物件の資産価値を守ることにつながります。