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ビルの修繕工事の目的

劣化進行を抑える

ビルは紫外線や雨風の影響によって劣化していくため、定期的に修繕工事をして耐久性を維持することが重要です。塗装の剥がれや外壁材の欠損、屋上防水の機能低下などを放置していると、雨漏りの発生や躯体の腐食に繋がり、耐久性・耐震性が低下する危険性があります。

アパートやマンションとは異なり、ビルは入居している企業だけでなく、取引先や業者などの来訪者も多く出入りする場所となります。そのため、オーナー様はより一層、安全面を意識して大規模修繕の計画を経てることが大切です。

また、劣化が進行して状況が悪化すると工事も大掛かりなものになり費用も高額になっていくため、劣化が小範囲なうちからメンテナンスを実施していくように心がけるといいでしょう。

雨漏りを未然に防ぐ

外壁や屋上の劣化を放置していると、最終的に建物内部に雨水が浸入して雨漏りを引き起こしてしまいます。雨漏りは建物に大きなダメージを与え、建材の腐食やシロアリの発生、耐震性の低下などに繋がる非常に危険な症状です。

また、ビルの場合は基本的に企業が入居しているので、パソコンなどの電子機器や重要書類などが濡れてしまう恐れもあります。オーナー様と入居者との間でトラブルに発展する可能性もあり、オーナー様への信頼性が低下したり、退去率が高まる事態に繋がることも考えられます。

入居者の安全性を確保し、さらに建物の資産価値を維持するためにも、定期的にメンテナンスを行って雨漏りを未然に防ぐことが重要です。

美観の向上

入居している企業にとって会社の外観は大切なポイントです。その企業の顔となり、顧客や取引先からの印象も左右する部分となるため、できるだけ綺麗で立派な建物に入居したいという企業が多いでしょう。

もし劣化や汚れが多いビルでは「怪しい会社なのかな…」「暗くて入りにくい」と思われていまい、企業のイメージダウンにも繋がる可能性もあります。そうなると入居率の低下したり、退去率が高くなってしまいます。

綺麗な外観であれば入居者の満足度がアップし、退去率の低減にも良い効果を与えることが可能です。また、入居率の増加も期待できます。

ビルの修繕工事はどのようなことを行うか？

外壁塗装

外壁塗装には、美観を向上させることはもちろん、外壁材を紫外線や雨風から保護して建材の劣化進行を抑えたり、防水性を高めて雨水の浸入を防ぐ目的があります。

塗装を怠ると外壁材の劣化が早まり、最終的に劣化部分から内部に雨水が入り込み、建材や下地が腐食したり、雨漏りが発生する恐れがあります。そのため、塗装が必要な外壁材に関しては定期的な塗り替えが欠かせません。

ビルなどの大型物件はメンテナンスにも手間がかかるため、できるだけ塗り替え回数を減らしたいという場合は、耐用年数の長い塗料を使用するのがオススメです。メンテナンス周期やトータルコストをふまえて、きちんと修繕計画を立てることが大切です。

屋上防水

屋上の床はほぼ平面となっており、雨水が溜まりやすい場所となります。そのため、防水性を高めて雨水の浸入を防ぐことが非常に重要です。

防水に関しても紫外線や雨風などの影響で劣化が進行していき、やがて防水層のひび割れや剥がれなどの症状がみられるようになるため、定期的なメンテナンスが必要不可欠となります。

屋上から雨水が浸入して建物全体に水分が回ると雨漏りが発生し、シロアリやカビの発生、躯体の腐食などの被害をもたらし、耐久性・耐震性に大きな影響を与えてしまいます。また前述したように、企業が所有するパソコンや書類が濡れてしまう恐れもあります。

シーリング工事

シーリングとは、窓サッシ周りや外壁の目地部分などに施されたゴム状の部材のことです。

建物の構造上どうしても生じる隙間を埋めて、雨水が内部に浸入するのを防ぐ役割を果たしています。さらに、地震や車の振動などで建物が揺れた際に、外壁材同士がぶつかりあって傷つかないようにするクッションのような働きもしています。

シーリングは経年劣化によって割れや剥がれを引き起こすため、定期的に補修する必要があります。シーリングの劣化を放置していると、雨漏りが発生したり、建材の破損に繋がる危険性があります。