担当:まるやま
アパートの鉄骨階段にサビが目立ち始めると、「そろそろ塗装しなければ」「費用を抑えたいからDIYでできないか」と考えるオーナー様も多いのではないでしょうか?
しかし、鉄骨階段の塗装や補修を自己判断で行うことは、思わぬリスクを伴います。見た目や資産価値がの低下にとどまらず、入居者様の安全にかかわる重大なトラブルに発展する可能性もあるため注意が必要です。
このページでは、アパートの鉄骨階段の補修や塗装をDIYで行うことがなぜおすすめできないのか、その理由を詳しく解説します。
市販の塗料には多くの種類があり、用途はもちろん、鉄部や木部といった素材に合わせて塗料を選ぶ必要があります。選び方を間違えてしまうと、塗装がすぐに剥がれてしまったり、かえって錆が進行してしまう恐れもあるので注意が必要です。
また塗装には、ローラーや刷毛、養生テープ、ケレン道具などさまざまな道具をそろえる必要があり、想像以上に手間や費用がかかるケースも少なくありません。
専門業者であれば、現場の状況や素材を見極めたうえで、最適な塗料や工程を判断することができますが、DIYではこうした対応が難しく、仕上がりにムラが出たり、すぐに再塗装が必要になることもあります。
そのため、アパートの鉄骨階段の塗装をDIYで行うのは、あまりおすすめできません。
鉄骨階段の塗装作業は、高所での作業や足場の不安定な場所で行うことが多く、転倒や落下といった事故のリスクがつきものです。
特に、階段の踏み板や手すりは錆や水分の影響で滑りやすくなっているため、慣れていない状態での作業は非常に危険です。
また、塗料や工具の扱いにも細心の注意が必要で、万が一作業中に住民や通行人にケガを負わせてしまった場合には、損害賠償などの責任を問われる可能性もあります。
こうしたリスクを鑑みても、専門的な知識と十分な安全対策が求められる鉄骨階段の塗装を個人で行うのはおすすめできません。
鉄骨階段の塗装では、高圧洗浄やケレン(錆落とし)、養生、下塗り、中塗り、上塗りといった複数の工程があり、作業には想像以上の時間と手間がかかります。
特にDIYでは、作業時間が週末などに限られることが多く、短時間で仕上げるのは難しいのが実情です。
さらに、作業が途中で止まってしまうと、養生の剥がれや洗浄・ケレンの効果が薄れた部分から再び錆が発生するなど、仕上がりに悪影響を及ぼす恐れがあります。
また、作業の途中で手が止まってしまうと、入居者様への影響や安全面での不安も出てきます。そうした点を総合的に考えると、無理にご自身で進めるよりも、専門業者に任せた方が安心です。
鉄骨階段の塗装を長持ちさせるためには、丁寧な下地処理と正確な塗装工程が欠かせません。しかしDIYでは、こうした工程を十分に行うのが難しく、塗膜がしっかり定着せずに早期に剥がれてしまうことがあります。
その結果、数年以内に再塗装が必要となり、かえって費用や手間が二重にかかってしまうケースも少なくありません。
このようなリスクを避けるためにも、鉄骨階段の塗装は専門業者に任せたほうが安心できる選択と言えるでしょう。
DIYを検討する前に、鉄骨階段の劣化がどの段階かを正しく見極めることが重要です。以下のような症状が見られる場合は、早めに専門業者へ相談されることをおすすめします。
鉄骨階段の表面を覆う塗膜は、錆の発生を防ぐ大切な役割を担っています。
この塗膜が剥がれてしまうと、鉄部が空気中の酸素や水分に直接触れるようになり、錆が進行しやすい状態になります。
塗膜の剥がれをそのまま放置してしまうと、腐食が広がり、鉄骨の耐久性や安全性にも影響を及ぼす恐れがあります。
手すりや踏み板の裏側、接合部など普段あまり目につかない場所に赤茶色の錆が広がっている場合は、鉄骨内部まで腐食が進行している可能性があります。
錆は、一度発生すると徐々に広がり、そのまま放置していると構造全体に影響を及ぼすこともあります。また、見た目の印象が悪くなることで、建物全体の美観が損なわれ、入居率の低下につながる恐れもあります。
こうした症状に気づいた際には、進行の程度を見極めるのが難しいことも多いため、早めに専門業者に相談し、適切なメンテナンスを行うことが大切です。
錆の進行がさらに進むと、鉄骨が腐食し穴があいてしまうことがあります。
この段階になると、鉄骨階段の強度は著しく低下しているため、踏み抜きや倒壊などの重大な事故につながる恐れもあります。
ここまで劣化が進んでしまうと、補修には高度な技術が必要になるため、DIYでの対応はほぼ不可能です。また、入居者様の安全を確保するためにも、階段の使用は控え、早急に専門業者に相談しましょう。
プロによる鉄骨階段の塗装工事は、単に塗料を塗るだけではありません。安全性や耐久性、そして美観をしっかりと確保するため、以下のような多くの工程を丁寧に進めていく必要があります。
それでは、実際の作業の流れを確認していきましょう。
工事に入る前に、入居者様や近隣住民の方々へご挨拶と工事内容のお知らせを行います。工期や注意点を事前に伝えることで、トラブルを未然に防ぎ、円滑な施工環境を整えます。
塗装作業は塗料が飛散しやすく、風に乗って想定以上の範囲まで付着してしまうことがあります。また、作業前に行う高圧洗浄では、水飛沫が勢いよく飛び散るため、周囲への十分な配慮が必要です。
こうしたリスクを防ぐために、作業前には飛散防止ネットや専用カバーをしっかりと設置し、入居者様や周辺の建物・車両などへの配慮も欠かせない大切な工程です。
鉄骨階段の表面に付着したホコリや汚れ、劣化して剥がれかけた古い塗膜などを、高圧洗浄機を使って丁寧に洗い流します。この下地処理をしっかりと行うことで、塗料の密着性が高まり、仕上がりの美しさや塗装の耐久性にもつながります。
また、高圧洗浄の際には、水飛沫が広範囲に飛散する可能性があるため、周囲への飛散対策や足元の滑りにも十分注意しながら作業を進めることが大切です。
鉄骨階段の表面に発生した錆や高圧洗浄では取り切れなかった旧塗膜を、ヘラやワイヤーブラシなどの道具を使って丁寧に削り落とします。
この作業によって塗料の密着性が高まり、仕上がりのムラや早期の剥がれを防ぐことができます。部位の状態に応じて、手作業も併用しながら細かな部分までしっかりと下地を整えていきます。
塗装を行う前に、手すりや床、壁面などの塗装しない箇所には、保護シートや養生テープを使ってしっかりと保護していきます。こうした養生作業は、塗料の飛び散りや思わぬ付着を防ぐための大切な準備工程です。
美しい仕上がりを実現するだけではなく、入居者様の生活空間を守るうえでも、丁寧な対応が欠かせません。
腐食が進んで穴が開いてしまった箇所には、状況に応じてパテや専用の補修材で埋める処理を施します。損傷が大きい場合には、鉄板を当てて接合補強する「当て板補修」が必要になることもあります。
また、全体的に腐食が進行している場合には、根元部分からカットして踏み板ごと新しく交換するケースもあります。いずれの場合も、階段の強度や安全性を確保するうえで非常に重要な工程となります。
鉄骨階段の表面全体に、防錆効果のある下塗り材(錆止め塗料)をムラなく丁寧に塗布します。この工程は、鉄部の腐食を防ぐとともに、後に塗る中塗り・上塗り塗料との密着性を高めるための大切な土台作りとなります。
また、塗料の効果を最大限に発揮させるためには、メーカーが定める塗布量や乾燥時間をしっかりと守って作業を進めなければいけません。
下塗りは、見た目には分かりにくい部分ではありますが、仕上がりの美しさや耐久性を保つために非常に重要な役割を担っています。
中塗りは、上塗りの美しい仕上がりと塗膜の耐久性を支える大切な中間工程です。下塗りの上から適切な厚みで塗料を均一に塗り重ねることで、凹凸や色ムラが抑えられ、塗装面がより滑らかで均一に仕上がります。
また下塗りと同様に、塗膜本来の性能をしっかりと引き出すためにも、メーカーの仕様に沿って塗布量や乾燥時間を守ることが大切です。
上塗りでは、中塗りと同じ塗料を使用し、全体にムラなく丁寧に塗り重ねて仕上げていきます。上塗りは、塗装面の美観を整えるだけではなく、紫外線や雨風などの外的要因から鉄骨階段を保護する役割も担います。
この工程では、中塗りを十分に乾燥させてから施工する必要があり、一般的には約4時間程度を目安に乾燥時間を確保する必要があります。
ただし、気温や湿度によって乾燥時間は前後するため、現場の状況に合わせた判断が大切です。
塗装面がしっかりと乾いたことを確認したうえで、塗装しない部分として保護していた手すりや床、壁面などの養生材を丁寧に取り外します。
この作業では、周囲を傷つけないよう慎重に行うことが大切です。特に、養生材を雑に剥がしてしまうと、せっかく仕上げた塗膜まで一緒に剥がれてしまう恐れがあるため、細心の注意が必要となります。
塗りムラやはみ出し、見落としなどがないかを細かくチェックし、必要に応じて補修や調整を行います。
わずかな仕上がりの差が全体の印象を大きく左右するため、見えにくい部分までしっかりと確認することで、より完成度の高い塗装につながります。
作業中に使用していた飛散防止ネットやカバーを取り外し、周囲の清掃を行います。その後、施工箇所全体を最終確認し、仕上がりや安全面に問題なければ、すべての工程が完了となります。
鉄骨階段の塗装や補修は、安全面や耐久性の観点から見ても専門の業者に依頼したほうが安心です。ただし、DIYが全く無意味と言う訳ではありません。たとえば、
・軽度な錆の応急処置
・小さな傷や塗装の剥がれの簡易補修
・短い期間だけ状態を保つための一時的な塗装
など、軽微で限定的な範囲であれば、費用を抑えながら一時的に改善することも可能です。しかし、これはあくまでも応急的な対応であり、根本的な解決にはつながらないことはご理解ください。
また、DIYの作業中にトラブルが起きた場合、その責任はご自身で負うことになります。
さらに、施工の仕上がりや耐久性が不十分だと建物の美観や安全性に悪影響を与えて、不動産の資産価値を下げてしまう恐れもあるため、十分にご注意ください。
アパートの鉄骨階段は、入居者様の日々の暮らしを支える重要な共用部分です。
しかし、DIYでは安全性の確保や適切な施工が難しく、仕上がり次第では後々追加の手直しや再施工が必要となり、結果的に費用がかさんでしまうというケースも少なくありません。
こうした点を踏まえると、やはり専門業者に任せるのが安心で確実です。
ビルドアートでは、現地調査から施工、アフターケアまで経験豊富なスタッフが一貫して丁寧に対応いたします。建物の資産価値を守るためにも、少しでも不安な点がございましたらまずはお気軽にご相談ください。